NASDAQ 上場企業でありながらビットコインを全力で買っていることで知られる MicroStrategy。その凄まじい勢いと勇気は称賛すべきでしょう。どこまでもビットコインを買い続け、追い求め、リスクを取っています。
公式 Web サイトをみてもわかるのですが、もともとは(というか今も)ソフトウェア開発の会社です。歴史も長く、1989年から続いているので、業界でも最も古い部類に入ります。
そんな会社なので、ビットコインが本業というわけではありません。2020年に入ってから、ビットコインにアクセル全開になりました。つい最近のことなのです。
創業者で CEO の Michael Saylor は、Twitter でも積極的に発信しています。最も、ほとんどビットコイン関係ですし、メディアでの発言もビットコインに関連しています。ビットコイン仮想通貨全般というわけではなく、ビットコイン一本に絞っているあたり、Twitter にも近い戦略が見えます。Tesla もそうですし、もしかしたら上場企業としては、ビットコインが限界ということなのかもしれません。
2021年9月、エルサルバドル後のビットコイン価格暴落の際には、強気の買い増しを発表しました。上場企業として、このあたり嘘はつけないですし、隠すこともできないので、全面的にフェアに動いているわけです。それでも勝ち続けていく自身があるのがすばらしいです。
もし売却したら、風向きは一気に変わるでしょう。多少でも売却しただけで、逆方向に圧力がかかるし、ビットコインマキシマリストたちから攻撃を受けることになりかねません。Elon Musk がそうであったように、いくら事情を説明しようと、それが正当であろうと、売却したらボロカスに言われるのがビットコイン HODLER の悲しいところです。
Michael Saylor の Twitter での発言によると、要点は次の通りです。
- 追加で 5,050BTC を購入した
- 購入に要した現金は $242.9M
- 1BTC あたりの平均取得価格は $48,099
- 2021年9月12日時点での保有ビットコインは 114,042BTC
- 保有するビットコインの時価総額は $3.16B
- 1BTC あたりの平均取得価格は $27,713
驚異的ですね。
上場企業の CEO として、直接個人的に大量のビットコインの売買は難しいのかもしれませんが、資産管理会社などを通して実際には様々な仮想通貨の可能性を検証するために保有をしているでしょうし、DeFi なども検証しているはずです。そうでなければ、逆にビットコインの真価に気づくこともないからです。公に発表する内容だけではなく、そのあたりもっと自由に発言をしてもらえる環境になれば、世の中はもっと面白いのになと思います。上場というのは、ある種の不自由を伴うのですね。