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[のだめカンタービレ] のだめに学ぶ目標達成の秘訣

のだめカンタービレ
のだめカンタービレ

のだめカンタービレ。過去読んだ中で最高のマンガかもしれない。自分はあまりマンガを読みませんが、これは本当におもしろかった。実に多くの影響を受けました。

何年も前から、おもしろいよとか、テレビでやってるとか聞いていましたが、正直あまり絵のタッチが好きではなく、避けていました。ところが偶然のだめカンタービレの1巻を手にして、読んでみて、衝撃が走りました。こんなすごいものを自分はなぜいままでスルーしていたんだ、と。いまではあの絵が好きでたまりません。

のだめカンタービレとは

今更必要ないかもしれませんが、あらすじを Wikipedia から引用。

ピアノ科に在籍しながらも指揮者を目指すエリート音大学生・千秋真一は、生まれ育ったヨーロッパに(胴体着陸の恐怖体験により)重度の飛行機恐怖症である為に行くことが出来ず(海で溺れたことがあり、船にも乗れない)将来に行き詰まりを感じて思い悩む日々を送っていた。担任の教授の教育方針に反発し口論の末に決別、別れた彼女にもつれなくされて自暴自棄になっていた。
ある日、千秋は酔っ払って自宅の前で眠ってしまう。目が覚めると周囲にはゴミの山と悪臭、そして美しいピアノソナタを奏でる女性がいた。彼女の名前は野田恵(通称・のだめ)で、なんと千秋と同じマンションの隣の部屋に住み、同じ音大のピアノ科に在籍していたのだった。入浴は1日おき、シャンプーは3日おきというのだめだったものの、千秋はのだめの中に秘められた天賦の才を敏感に感じ取る。そしてのだめもまた、千秋の外見と音楽の才能に憧れて彼に纏わり付くようになる。この出会い以来、千秋はのだめの才能を引き出すべく、何だかんだと彼女に関わるようになる。
将来に行き詰まりを感じていたため無愛想だったが、本来は面倒見が良い性格の千秋は、のだめとの出会いを機に彼女の存在が潤滑油となり、音大の変人たちに出会い、懐かれ、順調に道を踏み外しながらも音楽の楽しさを思い出し、新しい音楽の世界と指揮者への道を一歩一歩切り拓き始める。また、千秋の存在によりのだめもより高い技術を得るための指導者や、環境に出会う機会を得て、それぞれが成長していく。

溢れ出すインテリジェンス

楽曲や作曲者の背景や意図、音楽的な理論、楽器の知識。そいういう専門分野のトップレベルの人たちがやり取りする様子は、見ていて単純に楽しい。刺激が心地よい。のだめカンタービレを見て、おもわず自分音楽史を作り始めてしまいました。中学生時代からずっと聴き続けていたけど、まだ敷居の高かったクラシック音楽。ようやく背景も含めて楽しめるようになってきました。

のだめカンタービレの良いところは、マンガが終わっても楽しみが終わらないところ。読み終わった後、登場した音楽を聞き、その歴史的背景を知り、さらに深いレベルで楽しむ。絵画、小説、歴史。音楽をきっかけに広がる道は広く、しばらく戻ってこれそうにありません。

千秋に重ねる想い

のだめカンタービレを読んで、そうか、自分がやっていることは指揮なんだと気づきました。千秋の目指す、楽器もプロのレベルで演奏できる指揮者というのは、自分の理想とする方向です。

そもそも、Web スタートアップ自体が、オーケストラのようなものです。いろんな楽器があって、それぞれに意味がある。演奏する曲に合わせて、必要な楽器とそれを演奏できる最高の演奏者を選び、何度も練習を重ねて同じ音を奏でる。そして観客からのブラボーの声を聞き、また上を目指す。

作品の序盤で千秋は、日本を出ることができない自分に苛立ち、焦ります。自分が求めるレベルで戦いたのならば、ここにいてはダメだ。本場に行くしか無い。でもそれができない、やらない自分がいる。悪いのは自分だとわかっているし、やるべきこともわかっている。なのに前に進めないもどかしさ。
そこから千秋が這い上がる様に、気付かされたことがあります。

実現したいと願うだけでは叶わない

千秋の姿勢だけではありません。おなじく成長していくのだめからも、同じことを気付かされました。それは、実現したいと願うだけでは叶わない、ということ。たとえ何か行動を始めたとしても。

フランス語を話せるようになりたい、ピアノを弾けるようになりたい、試験に合格したい。それは単なる希望であり、そのままでは一生達成できない目標で終わります。なぜならモチベーションのレベルが低すぎるから。

千秋は言いました。指揮者になりたい、と。ですが彼が指揮者になるために動くことができたのは、別の理由が、もっと深い階層にあったからです。

そしてのだめがピアノを弾く理由

のだめがピアノを弾く理由もまた、同じことが言えます。もっと上を目指すべきだと周囲の期待が高まろうが、本人がただ上手になりたいと願おうが、それだけでは上達しません。空回りが続くだけです。

では、のだめはどうやって目標を実現できるようになっていくのか。

人の心は複雑そうで、単純です。ごはんを食べたいと願わなくても、そこに食べ物があれば食べます。目標へのアプローチも、それと同じです。

のだめや千秋に気付かされたのは、本能で求めるレベルの動機に出会った時、人の脳は、体は、自動的に目標を達成するということ。あれがやりたい、こんな風になりたい。それではモチベーションとして弱い。本能レベルで求めているその他の快楽のために、貴重なリソースが奪われる事になります。

人間の本能を前に、計算など通用しません。のだめの場合は、ただただ大好きな千秋に追いつきたいがために、コンチェルトをやりたいがために、本能でピアノを弾きまくります。千秋への想いという個人的な感情、本能的な欲求が歩みを進めました。千秋のラフマニノフを見た後ののだめなど、その究極の状態だと思います。寝食を忘れ、狂ったようにピアノを弾く様は、目標実現へ向けた究極の状態だと思います。

要は達成しなければ死んだ方がマシと思えるかどうか

通常、ほとんどのことに人はそこまで心を動かされません。死ぬ方が嫌です。ですが、もし達成しなければ死んだ方がマシだと思えることに出会ったとしたら、その目標は達成できるでしょう。
この感情、本能などコントロールできるものではありません。しかし、自分が進む方向、やりたいこと、やるべきこと、求められていること。それらすべてが本能とシンクロしない限り、爆発的な前進はありえないのです。

いまの自分がやるべきことはただ1つ。よりワガママに、より強く、自分の本能が求める欲求をぶちまけること。それが時代に求められているのならば、道は開ける。

のだめカンタービレは、自分にそんな大切なことを気づかせてくれました。最高のマンガです。

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