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雑記

VC にトークンを売る必要はない

VC にトークンを売るときは売り過ぎるなというアドバイスに共感しました。その理由を含めた補足です。

渡す(=売る)のであれば、4年以上のベスティングを設けること、できれば5年と言っています。一気に渡さず、段階的に付与していく方針を採用すべきということです。
トークンをエクイティーのように扱うスタートアップがこれからも増える予測を含めた指摘だと思われます。エコシステムは ICO の時代を経て、確実に進化しています。方法やスキームの選択肢は多岐にわたりますが、DAO モデルでも突き進む事業は確実に育っており、こういう話を聞けるほど、本当に良い時代になってきました。Kevin Rose のこういう発信には、超個人的にも胸が熱くなります。

VC に多くを売るなという指摘の真意は複数あります。

まず重要なのは、利確を急ぐような人たちを巻き込むなという視点です。エクイティー投資の世界であれば、上場や買収の Exit を想定し、本来は10年サイクル、いくら早くても5年というサイクルでの回収を考えます。トークンならもっと早くリターンが得られる、という考えが理由でトークンでの出資を検討している相手であるのならば、健全な関係は築けませんし、そこから先にお互いにシナジーを生む成長はありません。利確を早める方向に、短期のトークン価格を上昇させる方向に、注意が向くことが確定してしまいます。

エクイティーと違って、トークンであれば経営権は放出しない場合が大半だとは思います。その意味では経営権に関する懸念は少ないのかもしれませんが、一方でステークホルダー間の期待値の調整が難しくなります。
トークンが、ガバナンストークンとしても機能する設計である場合は、ダイレクトにプロジェクトの方向に調整の必要性が生まれますので、エクイティーを通じた経営権の放出時と同等かそれ以上に慎重になるべきです。

それから、Tweet でも指摘されている通り、採用面でのトークンの活用も考えるべきテーマです。利確を急ぐ資金を得るよりも難しいのは、優秀なメンバーを集めて突き進み続けることです。仲間を集めるためにも、そのリソースやビジョンを統合し続けるためにも、トークンは必要です。お金があっても、採用ができるわけではありません。
ましてや DAO 的な活動であったり、分散化の思想を中心に据える事業であったりする場合には、仲間のモチベーションの源泉が単なる現金報酬ではない可能性が高まります。トークンを活用するタイプのスタートアップは、初めから IPO を期待できなかったり、していない場合が多々あります。そもそも、優秀な人に集まってもらうのがただでさえ困難な今日、スマートなトークン設計は必須です。同じ船に乗るためのインセンティブ設計の大切なツールとして、トークンは温存すべきでしょう。その真意を理解しない者に、割り振るべきではありません。

近年は特に、シリコンバレーの自作自演感に嫌気が差しているスタートアップもたくさんあることと思います。Crypto 市場の登場以降、そしてさらに ICO を経た DAO/DeFi 時代の幕開けに伴って、思想信条的にも、物理的にも、価値観は分散しスタートアップ市場は健全な方向に伸びていると個人的には感じています。VC 一極集中ではなく、一般個人が世界中から多数参加して DAO や DeFi を支え、スタートアップに資金が流れる道筋が生まれました。旧態依然としたエコシステムに飲み込まれる必要性はありません。

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