📕 ピーター・ティール – 世界を手にした「反逆の起業家」の野望
👤 トーマス・ラッポルト 著
Peter Thiel は PayPal の共同創業者で、Facebook の最初の外部投資家という紹介のされ方が多く、ご存知の方も多いと思います。Facebook の成長ストーリーを追った Social Network にも、Peter Thiel からの出資が決まったというシーンが出てきます。え、誰?っていう反応のされ方でしたけどw
実は自分にとって彼は、Sean Parker(ショーン パーカー)とはまた違った点で、多くを学んでいる人物であり、昔から動向は見ていました。その彼の半生や戦略について書かれた、はじめての本です。
僕が好きな彼の言葉はこれです。
“The next Bill Gates will not build an operating system. The next Larry Page or Sergey Brin won’t make a search engine. And the next Mark Zuckerberg won’t create a social network. If you are copying these guys, you aren’t learning from them.”
— 著書 Zero to One より
つまり、イノベーターはこれまでに全く無かった新しいことをしているのです。イノベーターと同じことをやろうとしても、それは彼らから何も学んでいないということを意味します。テクノロジーにより、全く新しい市場を想像し、独占することが彼の哲学です。PayPal ってまさにそうですよね。PayPal 共同創業者の Elon Musk も同じく、ライバルなんていません。
もう一つ、これも好きです。
“We wanted flying cars, instead we got 140 characters.”
我々が欲しかったのは、空を飛ぶ車でした。しかし、手に入れたのは140文字でした。
真のイノベーションに向かってではなく、単なる金儲けに走ったシリコンバレーに対しての怒りのコメントです。
さて、本題ですが、この本の内容については、Amazon から引用します。
- なぜ彼は革命的決済サービス「ペイパル」を成功させることができたのか?
- なぜ「ユーチューブ」「テスラ」「リンクトイン」などの名だたる創業者を輩出できたのか?
- なぜ「フェイスブック」の可能性をいち早く見抜けたのか?
- CIAやFBIを顧客にもつ謎のデータ企業「パランティア」を創業した理由とは?
- トランプを支持し、テクノロジー政策顧問を引き受けた真の狙いとは?
- なぜ世界に「自由」と「テクノロジー」が必要なのか?
- なぜシリコンバレーの頂点を極めながら、シリコンバレーにイラ立ちつづけるのか?
市場の戦略については Zero to One に書かれていますが、この本では主に彼の半生と、関わったプロジェクトの戦略についての客観的な分析がなされています。挑戦の人生について、刺激の多いストーリーばかりです。
ドットコムバブルを生き抜いて、いまのテクノロジー市場のトップに君臨する経営者、投資家である彼が、何を重要視したのか。彼が一貫して貫いている意思は何なのか。そのあたりに本書で触れることができます。
ちなみに自分が昔から動向を追っている人物は主にこの4名です。
- Kevin Rose
- Sean Parker
- Marc Andreessen
- Peter Thiel
次のトレンドを見つける作業は、だいたいこういう人たちの発言や行動がきっかけとなります。ビットコインは、Kevin や Marc から知りました。
ブロックチェーン、Crypto 時代以降、ちょっと変わってきているのでそのあたりも今後お伝えしたいと思います。