
泣いた。こんなに「伝わる」感動があるとは思いませんでした。演出の大勝利です。これだからけいおんはやめられない。
以下若干のネタバレ要素ありです。
グダグダな前半
二期、20話。一見するとイライラするほどに思える前半のライブ展開。普通ならこのライブシーンで盛り上げて、感動をさそうところです。現に、一期のライブシーンはクライマックスでした。
ところが今回は MC 中心で、みごとなグダグダ展開。演奏やメンバー紹介といった小さな種は撒きつつも、基本的にはグダグダの強調でした。まさにけいおんといった感じで、いつものようなほのぼの展開を誰もが想像していたと思います。ただ、あまりのグダグダっぷり、唯っぽさのアピールに、違和感を抱くぐらいの展開でした。
けいおんの時間感覚
けいおんの世界の中では、時間がゆっくりと流れています。午後、放課後、日曜日。そんないまなら一瞬とも思える時間が、けいおんの中ではすごくゆっくりとすぎていく。この感覚は間違いなく自分が過去に経験した時間の流れ方です。それはまさに、高校生時代。その思い出を調味料として利用し、けいおんの世界は視聴者の心に入り込んでいくのだと自分は解釈しています。
経験している人が多いからこそ、けいおんの登場人物たちや視聴者同士で共感できる。短いエピソードの中にも、そういったまるで俳句や短歌を読んでいるような濃度を感じます。
唯の心の中
話を20話に戻します。後半の展開を見て涙しながら自分が思ったこと。それは前半の唯の行動の理由です。なぜあれほどグダグダ展開だったのか。
直接唯に聞けるわけでもないので自分の推測でしかありませんが、ただただもっとライブをやりたかったのではないだろうかと考えました。そして、みんなに心からありがとうを伝えたかったのだとも。
自分もバンドをやっていました。だからこそ、その時のステージ上での感動、終わった後の達成感と祭りの後のような寂しさ、そして最後かもしれないという場面での心の苦しさ。それらが痛いほどわかります。もう、見ていて他人事とはとても思えなかったのです。だから最後まで見て、前半の唯の精一杯さに余計に泣かされたのだと思います。
バンドやっていた人は、特にそう感じるのかもしれません。
It also sort of reminds me of the days when I played with my friends at schools and a college.
夕日に染まる部室、セリフ、演技。どれをとっても、記憶の奥底にあるものを揺り動かしたけいおん20話。本当に良い作品に出会えたと心から思いました。
そしてもちろん買いました。
次はこれですね。まだかな。
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