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雑記

AI がエッジ側に存在する時

人々が自分用に特化された<AI>を持ち歩くことが、スタンダードになりはじめた。これは拡大の方向に進んできたが、Apple Intelligence が始まって以来、それは日々体感できるようになった。

クラウドで動くものと比較すれば、まだ課題もある。でも、重要なのはそこではない。
例えば iOS 端末にある圧倒的な個人情報が活用されれば、これまでにない使い方が可能になるし、精度もまったく新しい手法により急上昇する可能性がある。
そしてやがては、インターネットに繋がっていない場所でも、完全にオフラインで AI が動く時がやってくる。それ自体が、ひとつの社会的な転換になる。

スマートフォンはもう、ただのパーソナルコンピューターではなくなる。
ひとつの AI サーバーであり、個人の記憶装置であり、意思決定支援システムになる。通信を前提にしない、自己完結した対話と処理を行うローカル AI がやってくれば、プライバシーは再定義され、ソブリン・コンピューティングが実現する。

まさに、拡張された脳だ。自分のことを学び、自分の中で動き、自分のために最適化されていく。何をどう残すか、どこまでを学習対象とするか、どこまでを共有するか。そうした判断がすべて「自分の中」で行われる。いまのクラウド前提の AI とは、まったく異なる世界がそこにはある。

企業の中にサーバーがあった時代。
クラウドの中にサーバーが集約された時代。
そして次は、個人の中にサーバーが分散されていく時代。

きっとこの流れは止まらない。

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