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ビットコインはなぜ暴落したのか(要するに版)

ビットコインの価格が大幅に下落しました。その背景をまとめます。

要するに

以下の通りです。

  1. ビットコインのコア開発者が悲観して開発から離脱
  2. 単なる感情論ではなく問題点(ビットコインの課題)を的確に指摘したため市場が動揺した

ビットコインのコアを開発している開発者であり、ビットコイン界隈において影響力の強い人物でもある Mike Hearn 氏が、ビットコインの将来を悲観して開発から退いたのが事の発端です。

コア開発者が悲観した上に、ビットコインをすべて売却して開発から離れると発言したために、多くの人が衝撃を受けました。しかも、その理由が長いブログ記事で的確に指摘されていました。

なぜ Mike Hearn 氏はビットコインの将来を悲観したのか

悲観した理由は大きく分けて2つあります。

  1. スケーリングの問題
  2. 政治的な問題

1. スケーリングの問題
ビットコインで行われる決済(トランザクション)の数には、上限があります。Mike Hearn 氏の記事でも指摘されていますが、現状のままだと、現実的には1秒あたり数回(3回程度)の決済が限界だと言われています。
そして、処理できる数が限られているために、決済が実際に承認されるまでに長い時間がかかる場合も想定されます。支払いから数時間後、あるいは半日以上先になって初めて決済が完了するという非実用的な事態が起こり得ます。
クレジットカード会社が秒間に取り扱っている決済の量は、このビットコインの限界とは比べ物になりません。遥かに多くの決済を実現しています。
これはつまり、ビットコインがクレジットカード並に普及することは技術的に不可能だという理由になります。
もちろん、それを解決する方法は提唱されています。Mike Hearn 氏は、この問題を解決することに注力していた人物でした。しかし、そこに至る過程で次も問題にぶつかってしまったのです。
2. 政治的な問題
上限があるならば、それをスケールアップすることで解決することができるはずです。技術的には、すでに解決の方法は試みられています。しかし、参加者が増えたビットコインにおいては、方針の決定はそれほど容易ではありません。
詳細な流れは割愛しますが、スケーリング問題に対するビットコインの仕様変更を行う場合、その方針変更への yes/no は多数決によって決定されます。全世界に存在している採掘者、マイナー達がどの仕様を選択するのかによって、ビットコイン全体の方針が決定されるという仕組みです。
ビットコインの理想的な状態、つまり世界中にビットコインが普及している状態から考えれば、このメカニズムは理にかなっています。ビットコインがプラスになるように、市場が判断するはずです。
しかし現実的には、ビットコインの環境は本来の理想とは程遠いものでした。
ビットコインの安定性に貢献している採掘者、マイナー達は、採掘をすることで利益を挙げている組織が大半となっています。そしてビットコイン全体の採掘能力の大半が、中国のビットコイン採掘組織によってカバーされているというのが現実です。これが、いびつな政治的駆け引きの原因です。
採掘能力の大半を持っている中国という市場は、インターネットの世界では独特の環境にあります。まず、回線速度は先進諸国と比較して貧弱です。まして、採掘工場と化している中国の地方都市になれば、回線が細いのは容易に想像できると思います。回線速度よりも、電力が安いこと、人件費が安いこと、土地が安いことを優先して採掘工場が設置されています。
中国の独特さを理解する上で忘れてはならないのが、グレートファイヤーフォールです。つまり、国家レベルで国外のインターネットと国内のインターネットの間に、ファイヤーフォールを設置し、情報を統制しているという事実があります。そのため、必然的に回線の速度にも限界がうまれ、また、回線を遮断されるかもしれないというリスクも併せ持っています。
スケールアップのための技術的な解決策というのは、結果的にビットコインを採掘する際に発生するデータ転送量が増大するという副作用を伴っています。ここが問題です。
ビットコインの大半を支配している、ビットコインを実質動かしているとも言える中国の意思としては、データ転送量が増えないことが望ましいのです。データ転送量が増えれば、中国の採掘者にとっては不利な環境になるためです。
それは曲がった見方をすれば、これ以上ビットコインが普及しない方が、自分たちの利益を保つことが出来る、とも捉えることが出来ます。
ビットコインの普及のために必要な技術的な解決策と、ビットコインを現時点で支配している人たちの事情・思惑が、完全にぶつかり合っています。

Mike Hearn 氏の困惑と今後のビットコイン

あれ?ビットコインって、非中央集権の革命的仮想通貨ではありませんでしたっけ?なぜ、中央集権のような問題が起こってしまっているんでしょうか?
この事情を踏まえれば、誰だって同じように思うはずです。ましてや、自分が先頭に立って問題解決を試みていた人ならば、挫折感は大きなものだったでしょう。だから、個人的には、彼の判断は納得できます。
しかし、これでビットコインが終わりなのでしょうか?いえ、僕はそうは思っていません。こういう摩擦を経て、より良い発展をしていくと確信しています。ビットコインが大きくなり、単なる技術的なディスカッション、技術的にベストな解決策だけでは物事が進まなくなっています。それはつまり、いよいよ大きな普及の段階に入り、克服すべき課題に直面しているということだと思っています。
まだまだ決定的な解決策は模索されていますが、ビットコイン界全体がこの問題を真剣に考えることによって、事態が改善に進むと考えています。
そのためにはまず、みんなが正しく情報を知り、事態を理解することが欠かせません。当ブログでは、今後もこの問題について深く考察し、技術的にも、より詳しい背景についても掘り下げていきたいと思います。

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ビットコイン価格は大幅下落!一時は$200を下回る

世界同時株安の流れに、ビットコインもばっちり乗っています。また、ジェットコースタータイムのはじまりでしょうか。

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ギリシャ危機で高まったビットコインへの関心は長続きするのか

ギリシャにビットコイン ATM が登場した話題に続き、またギリシャに関連してビットコインが注目を集めています。
画像は、この一週間のビットコイン価格の動きです。ギリシャの危機と、その救済とに、その都度反応していると見ることもできます。

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ギリシャの動きに反応したビットコイン価格

昨日(2015年7月13日)、ビットコイン価格が暴落したとお伝えしました。その件について、ひとつ明確な事があります。

Bitcoin’s value reached $300.32 at 09:15 on 12th July, spiking to $313.77 at 14:45 on 12th July.
Despite hovering over $300 throughout the whole of Sunday, the price dropped by 4.8% from $304.22 this morning (07:00) to $289.48.

まず、先週のビットコイン価格の上昇を振り返ります。ビットコイン価格は、久しぶりに $300 を超えました。そして週末の間徐々に上がっていきました。
$300 水準は、2015年に入って2回目です。この1年間の価格の動きは、ご覧の通りです。

しかしその価格は、日本時間の昨日(2015年7月13日)夕方に、一気に下落しました。

Bitcoin has been touted as a safe haven asset during times of economic turmoil, which, according to some, has seen the digital currency gain increasing momentum in the wake of the Greek crisis.

ビットコインの価格は、経済的な混乱が起こるときに上昇してきた経緯があります。ビットコインをより安全な資産だと考え、資金が流れ込むためです。

Some media reports have suggested Greece’s likely exit from the Eurozone could be behind the cryptocurrency’s recent price movements as people look to it as a viable alternative to the euro or the drachma – the country’s former currency.

今回も、ギリシャの一件でユーロが混乱するとの見方から、ビットコインに注目が集まりました。
しかしながら、最近の中国株暴落やギリシャの国民投票が、どれほどビットコインの価格に影響したのかは、定かではありません。

Despite a lack of consensus as to whether the Greek crisis has really influenced bitcoin’s price movements, it must be noted that today’s decline in value coincided with the announcement that Greece had reached an agreement with Eurozone leaders over a possible third bailout.

その一方で、確かなのが昨日の暴落です。ビットコインの価格が暴落した時、ギリシャの継続支援が発表されていました。ユーロへの安心が、ビットコインの価格を下げたと見ることが出来ます。

According to Bitcoinity, a data website which offers an insight into the trading volumes of the major bitcoin exchanges, the EUR/BTC trading volume reached unprecedented levels in the last six months, peaking on 12th July.

実際、EUR/BTC の取引量は過去半年で最高のレベルにまで増えています。

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そして大暴落へ

ジェットコースターが始まりました。
つい先日、このニュースをお伝えました。

いまの価格がこちらです。

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ビットコイン価格が急騰

ビットコイン価格が一気に動きました。
CoinDesk のインデックスによると、$270から$290まで急上昇しています。最高で、$294まで到達しました。
いわゆるジェットコースターの始まりになるのでしょうか。


Nasdaq Stockholm の ETN で最も取引されたのがビットコインだったという話題も出ています。


シートベルトを締めていきましょう。
Via Bitcoin rollercoaster is back! : Bitcoin and Bitcoin XBT most traded ETN on Nasdaq Stockholm! : Bitcoin

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ニューヨーク証券取引所がビットコイン価格のインデックスを公表

ついに動きがありました。ニューヨーク証券取引所が、ビットコイン価格のインデックスを公表すると発表しました。

The New York Stock Exchange (NYSE) has today announced the launch of a bitcoin price index (NYXBT).
NYXBT will represent the daily US dollar value of one bitcoin at 4pm (BST) and will be published on the NYSE Global Index Feed (GIF).

これによって、ビットコイン価格の情報がより広く取り扱われるようになります。また、ビットコインで資産を運用したいというニーズにも追い風となります。

The bitcoin price index will use data from transactions taking place on San Francisco-based bitcoin exchange Coinbase.

いまのところ、Coinbase でのビットコイン価格を取り入れているとのことです。
ニューヨーク証券取引所は、Coinbase に投資をしています。まずはこのような形で、シナジーが生まれたということです。

ニューヨーク、ウォールストリートは、日々ビットコインやブロックチェーンへの関心を強めています。次の動きにも期待ができそうです。

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BTC-e でビットコインの価格が動く

BTC-c でビットコインの価格が動いています。比較的動きが多い週となっていますが、その中でも特に BTC-e での動きが大きく、注目を集めています。
1日〜2日の間に20〜30ドル(USD)下落し、すぐにまた上昇しています。

“Huge”.
You must be new to bitcoin, haha.

とはいえ、このコメントが正しいでしょう。
再び動きが活発になるのでしょうか。いまこそ目が離せません。
Via BTC-E going crazy : Bitcoin

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今週のビットコイン – ビットコインニュース 148

動画による週間まとめニュースです。ビットコインの価格と、Mt. Gox(マウントゴックス)のその後について紹介しています。

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参考リンク

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Coinbase が取引所を公開!ただし利用できるのはアメリカの一部のみ

Coinbase の取引所が、正式に登場しました。

アメリカで承認を受けた初めての取引所として注目を集めていますが、現状では承認を受けた州でしか利用できません。そのため、現時点で利用できるのはアメリカの一部地域のみです。
日本からもアクセスは可能ですが、ログインできませんでした。

ログインを試みると、警告が出ます。

日本は対応している州では無いそうです。
まだまだ利用できる地域は限定されていますが、Coinbase はすでに多くの注目を集めています。Wall Street Journal も、公式 Twitter アカウントで570万人のフォロワーに対して Tweet しています。

ビットコイン価格も、期待が反映されたように一時上昇しました。実際、取引量の増加は期待できます。

この勢いが、今後も価格に反映されていくことを期待したいです。

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