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Apple Pay でビットコインはどう変わるのか

Apple の新しい iPhone と、関連サービスが発表されました。ビットコインにとっても、大きな変化が訪れます。
注目のポイントは、Apple Pay です。iPhone を使って店頭やオンラインでスムーズ支払いが実現できるというサービスです。

開催中のスペシャルイベントより。アップルが、iPhone 6およびiPhone 6 Plusで利用できる電子決済サービス Apple Payを発表しました。
決済用のクレジットカードやデビットカードを内蔵カメラで撮影すると、カード情報を自動的に認識して銀行に照会し、利用できるようになります。iTunesの決済用カードをPassbookに追加することでも追加可能。
決済時にはワンタイムナンバーのみ店舗やサービスに伝える仕組み。NFCに対応したiPhone 6とiPhone 6 Plusで新たに利用できるようになる機能です。
2014年10月に予定しているiOS 8のアップデート内容のひとつとして提供を開始する予定ですが、iOS 8とiPhone 6 / 6 Plusのリリースよりはやや遅れる見込み。提携するクレジットカード会社はVISA、MasterCard、American Express。

同時に発表された腕時計型デバイスの Apple Watch でも支払いができるようになるとのことです。これはつまり、常に持ち歩いてる iPhone や 腕時計で支払いができてしまうということを意味します。わざわざかばんの中を探し回る必要が無くなります。
最大のポイントは、指紋認証と NFC の組み合わせです。

Touch IDの指紋認証およびセキュアエレメントと連携することで、導入するストアやアプリならば、オンライン決済でも、カード番号や住所入力を使わずに、Touch IDの指紋認証で決済が完結します。店舗側にカード情報を渡すことなく決済できる点がメリットのひとつです。アップル側でも取引データの蓄積は行わないとのこと。

支払いに関する認証処理は、iPhone でお馴染みの指紋認証で実現しています。そして、NFC を搭載することにより、店頭でも iPhone をかざすだけで支払いが完了します。
これらの特徴はすべて、簡単に支払いができるという一点に収束しています。Apple Pay を前にすれば、ビットコインでの支払い(スマートフォンを出してビットコインウォレットアプリを立ちあげて QR コードを見せて読み取ってもらう等)すら煩わしくなるほどのインパクトがあります。
Apple が NFC を採用したという事は、世界中で同じ規格に対応した端末が流通することになります。そしてそれにあわせて、世界中の小売店が我先にと NFC 対応のレジを導入することになります。決済の流れが、大きく変わります。
ビットコインにとって、これは大きな分岐点です。Apple Pay とビットコインが連動して支払い時にビットコインが使えるようになるというのがベストなシナリオだと思いますが、その実現性は不明です。果たしてビットコインは、より利便性の高い決済手段となり得るのでしょうか?Apple Pay と同等のスマートな決済ツールになるためには、外部インフラとの連携が欠かせません。そのインフラの整備を誰がリードするのか、そしてどれほどスマートな決済のシナリオを提案できるのか、課題はいろいろとあります。
もちろん、ビットコインは Apple Pay とは全く違った次元のテクノロジーです。金融のインフラが整っていない国や地域での可能性の大きさは、逆に Apple Pay の比ではありません。
つい先日、PayPal の新しい動きも発表されました。いままさに、大きな変化が起ころうとしています。
来年のいまごろ、人々はどのようにお金を支払っているでしょうか。
追伸。個人的に楽しみにしていたクレジットカードを統合するカード、Coin はどうなるのでしょうか。

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