ビットコインにとっては試練の月となりました。CoinDesk のチャートを見てみましょう。
見事に暴落しています。きっかけはご存知の通り、Mt. Gox の引き出し制限に始まる消滅騒動です。
暴落と言えば、記憶に新しいのは2013年12月の暴落です。その時のチャートはこちらです。
2月の暴落が、いかにインパクトの大きい問題かがわかります。12月の暴落の要因は、主に中国や北米での規制リスクでした。それはつまり、ビットコインが注目を集め、資金を集めすぎたことが背景にあったと言えます。闇市場への流通を阻止する動きも、この時期に本格化しました。価値の暴落に良いも悪いもありませんが、12月の件は、普及のための通過点といえるものでした。
実際、1ヶ月もしないうちに、価格の水準は元に戻っています。そしてそこからしばらく、ビットコインの歴史上ではめずらしい、安定の時期に入っていました。その安定の時期が、2014年の1月でした。
今月起きた暴落が今後のビットコインにどのような影響を及ぼすのかは、振り返ってみなければわかりません。しかし、現時点で確実に言えることがあります。
- ビットコインを推し進める側が問題の起点となった
- ビットコインのシステム自体の問題に注目があつまった
- Mt. Gox 利用者(=初期からのビットコイン支持者)が最も影響を受けた
- 3 の現実によりビットコインの流動性が下がった
- 初期からの利用者が影響を受けている事実に新規参入者が増えない
特に深刻な影響を及ぼしているのは、3です。ビットコインの初期からの支持者や、2013年の市場の動きに最も影響を与えたいたアーリーアダプター層が、資金の引き出し不可能に陥っています。この状態では、市場でのビットコインの流通が停滞することはもちろん、多くの熱心な支持者を失うリスクがあります。また、アーリーアダプター層が悲観論を出しはじめると、ビットコインに対する長期に渡るネガティブな評価がつきまとう可能性もあります。こんな状態で、新規に利用者が増えるはずもありません。
ビットコイン関係の大手が声明を発表した事にも、こういった事情が影響しています。いまビットコインが停滞してしまうと、長期に渡る損失につながります。
当サイト BitBiteCoin.com では、これからもビットコインを支持し、その普及に貢献していきたい考えです。いまはまず、一刻も早く Mt. Gox のトラブルが解消し、Mt. Gox の利用者である初期からのビットコイン支持者が安心して市場に戻ってこれる事を心から願っています。
2014年2月も終わり、3月に入ります。春がくるまでには、この問題が解決し、ビットコインの良いニュースが世間を騒がしてほしいものです。